被相続人(亡くなった方)が生前残した遺言書は管轄の家庭裁判所にて検認(遺言書に家庭裁判所の印鑑が押されること)される
ことによって、大きく分けて下記の法的手続きが可能になります。
1:相続等を原因とした不動産の名義変更
2:相続等を原因とした銀行預金、有価証券の承継
ただ公正証書遺言(公証人役場で作成される遺言書)と違い、遺言書が存在しても遺言書としての効力が無効となるケースがあります。
それは、①遺言書の作成日付の未記入
②財産目録以外の内容につき自筆でなくワードなどで記載されている。
③遺言書に自筆による署名と押印がない
上記に該当する自筆証書遺言書では、相続による所有権移転登記を申請しても却下事由となります。
ただ私が扱った事例で①作成日付が別に作成された遺言ノートには記載されているが、②自筆証書遺言書には記載がないというケースで
遺言ノートと自筆証書遺言書の二つに家裁の検印手続きを完了させて金融機関に交渉をして
①②の遺言書の内容で自筆証書遺言として有効であるとの説明をして預金承継が認めて頂くことができました。
家庭裁判所の検認は自筆証書遺言書が有効要件を充足していなくても検認はされますので、検認は執行のための手続きの一部に過ぎず
実際の執行に関しては個別の交渉が鍵であることを深く痛感した事件でした。


